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【全年齢ゲームレビュー】虹彩都市(Key)

「拡張現実」というワードに思わず反応してしまう。男であれば共感いただける方も多いんじゃないかと思います。

『虹彩都市』は拡張現実をARという形で実現した近未来のSF作品であり、電子幽霊のようなヒロインまで登場するという、その手の方の琴線に触れてくるタイトルです。

Keyが贈る最新のキネティックノベル、『虹彩都市』の魅力をネタバレなしでガッツリお届けします!

天国は虚構だ。

『虹彩都市』(FANZA / DLsite

『虹彩都市』ネタバレあり感想(姉妹サイトへ飛びます)

目次


タイトル情報 / 評価

タイトル情報
©VISUAL ARTS/Key
タイトル 虹彩都市
ブランド Key
公式ジャンル キネティックノベル
発売日 2025年11月28日
スタッフ
シナリオ 松山剛
イラスト KEI
音楽プロデューサー 折戸伸治
プロダクトデザイン からます
モニターグラフィックス・
ARグラフィックデザイン
Richard Falcema
原案 妹尾ありか
ディレクター yucchi
プロデューサー 丘野塔也
あらすじ

眼内レンズ『Plantプラント』を眼に移植することにより、現実とARを重ねて見ることが出来るようになった近未来。
主人公『喰木紫苑くらうぎしおん』はADONISアドニス社のサイバー犯罪対策第一課の捜査官として多忙な日々を送っていた。

ある日、あらゆるセキュリティを無効にできる正体不明のハードウェア『チートPlantプラント』をめぐる事件に巻き込まれ、辺境のOCTAオクタ支部へと左遷されてしまう。
そこは偶然にも幼少を過ごした町だった。

喰木は子供の頃に病気で死んだ友達『百花もか』を思い出し、記憶に誘われるようにいつも二人で遊んでいた花畑へ足を運ぶ。そこには当時と変わらぬ姿の『百花』が立っていた。

公式サイトより引用

『虹彩都市』公式サイト

評価
おすすめ度 3.5点/5点
ややおすすめ!
こんな方におすすめ!・SFの凝った世界観が好きな方

・拡張現実やARというワードにビビッとくる方


・何かと気にかけてくれる職場の後輩女性に惹かれる方


・短めのノベルゲームをサクッとプレイしたい方
簡易評価【魅力/長所】
・ARの作り込まれた世界観
・可愛すぎる後輩の乙原瑠璃乃

・頼れるOCTA支部の仲間たち
【欠点/短所】
・勢い任せの終盤の展開
・メインキャラクターの魅力不足

概要

『虹彩都市』は、Key2から2025年11月に発売された全年齢対象ノベルゲームです。

本作はADONIS社が開発した眼内レンズ「Plant」の普及により、人々はアドバンスド・リアリティー(AR)へ容易にアクセスできるようになった近未来の世界が舞台。

政府とADONIS社が共同で整備したAR特別区「東亜0区」と、首都の辺境である「OCTA支部」が作中に出てくる主な地域となっています。

東亜0区。©VISUAL ARTS/Key
OCTA。©VISUAL ARTS/Key

主人公の“喰木紫苑くらうぎしおん”はADONIS社サイバー犯罪対策第一課に所属する一級捜査官で、0区で出現した「チートPlant」3の捜査に当たっていたわけですが、その過程で色々やらかした末に処分を受け、辺境の「OCTA支部」へ左遷されてしまいます。

紫苑は左遷先のOCTA支部で、死亡したはずの少女である“百花もか”と出会う——というのが、本作のあらすじとなっています。

百花です。©VISUAL ARTS/Key

本作をプレイしたユーザーのコメント(X、エロゲー批評空間より抜粋)を見てみると、

ユーザーの声

本物と偽物を考えさせられる話でとても面白かった

今までのkeyにはない魅力がありました

寺澤さんの明るい声を聴けるだけでもやる価値がある

といったコメントが見られますね。

それでは私が感じた『虹彩都市』の魅力を3つ、具体的に述べていきます。

魅力

ARの作り込まれた世界観

本作の近未来的なARで彩られた世界は景観が良く、シンプルに見ていてワクワクします。

©VISUAL ARTS/Key

1章の世界観解説パートで、「眼内レンズのPlantのおかげで見えるドリーム感ある0区の景観」と、「視界ログで徹底監視されている窮屈な管理社会のあり方」を伝えてくるわけですが、この二律背反的な描写がファンタジーでありながらもリアルな印象を抱かせ、本作への没入感を高めてくれていましたね。

「中年の男が外見を若い女性に変更している(違法ARスキンの使用)」という小さなサイバー犯罪の発生を通じて、ARの世界でどのような問題が起きているのかを具体的に示す描き方が上手でした。

紫苑の上司であるダフォデイルがARアバターの猫の姿で現れるシーンも、目の前に見えているものが虚構であることを印象付けるものとなっていて唸らせられます。

©VISUAL ARTS/Key

序盤で発生する「チートPlant」の事件は、まさにARの世界の瑕疵が浮き彫りとなる内容でした。

ARの世界の魅力と増加するサイバー犯罪、それらをまとめてわかりやすく描いていた1章の完成度は極めて高く、その点も本作の大きな評価点と言えるでしょう。

「魅力に満ちた虚構の世界」という独特の世界観設定は、SF好きにはたまらないものとなっていましたよ。

乙原瑠璃乃が可愛すぎる

本作は紫苑の後輩である、乙原瑠璃乃がめちゃくちゃ可愛いです。

©VISUAL ARTS/Key

彼女はサイバー犯罪対策第一課に所属する准二級捜査官で、紫苑のサポートをしてくれる助手のような存在ですが、愛想の悪い紫苑に甲斐甲斐しく接して、彼が左遷されても連絡を取り、遠方から本部復帰を積極的に手助けしてくれるのです。

はい、控えめに言って天使です。

紫苑は彼女によって生かされているといっても過言ではありません(マジで)。

瑠璃乃は中盤から後半にかけても見せ場があり、CGもなかなか良いモノが揃っているので、彼女に好感を抱いていた私は大満足でした。

ぶっちゃけ、私は乙原瑠璃乃が本作でもっとも魅力的なキャラクターだと思っていますね。

こんな素敵イベントも……!? ©VISUAL ARTS/Key

サブキャラクターの掘り下げがしっかりしている

本作は上記の瑠璃乃に加えて、OCTA支部のメンバーである3人の深掘りもきちんとされていました。

左から「ネネ・スーさん・サンドラ」です。©VISUAL ARTS/Key

OCTA支部は紫苑のような訳アリの捜査官が流れつく場所であり、3人も複雑な事情を抱えています。

それらの事情がしっかり描かれていたのはシンプルに良かったですね。

特に支部長の“薄野尾花すすきのおばな”は大きな見せ場もあり、紫苑と深く語り合うシーンもあることから、魅力的な人物に映りましたね。

Key独特のクセの強い性格をしている面々ではありましたが、いざという時には頼りになる良い仲間たちでした。

欠点

終盤の展開が勢い任せ

本作は終盤の展開がかなり勢い任せです。

詳細はネタバレになってしまうので言えませんが、紫苑がかなり突っ走るような展開となっているので、正直違和感が強かったですね。

「打ち切り漫画の最終回みたいだった」というコメントもあり、私以外にも不満を漏らしている方が一定数見受けられました。

一応締めのシーンは綺麗に整えているものの、そこに至るまでの過程が強引なので、いまいち感動できない感じのラストになってしまったのが個人的には残念でした。

メインキャラクターの魅力が伝わりづらい

本作は主人公の紫苑とヒロインの百花、二人の魅力が伝わりづらい作りです。

主人公は優秀な捜査官ではあるものの1本通った芯がなく、肝心な局面では結構流されて動いている印象がありましたし、ヒロインの百花も無垢な性格で可愛らしくはあるものの、特にそれ以上の個性もないといった感じの1歩足りないキャラクター造形でした。

このメインキャラクターの魅力不足が個人的にはかなり痛く、本作の評価を大きく下げてしまった原因となりましたね。

もちろん私の個人的な意見なので、「そんなことなかったよ」と感じる方もいると思います。

ただ、私は格好いい主人公が好きなので、百花に守られているような形となっている本作の主人公像は好みではなかったんですよね。

こればかりは趣味の問題と言えますが、芯の通った格好いい主人公が好きな方にとっては紫苑は合わない可能性が高いので、その点は留意しておいてください。

以上が本作の欠点でした。


『虹彩都市』は世界観や乙原瑠璃乃は魅力的なので、ロマン溢れるSFの世界やいじらしい後輩の女性がお好きな方は楽しめるかもしれません。

音楽のクオリティもしっかり高く、この点はさすがのKeyと言えますね。

プレイを考えている方に、私のレビューが少しでも参考になれば幸いです。

Q&Aコーナー

Keyの作品で、本作からプレイするのはアリかな?

アリです。

『虹彩都市』は他の作品と繋がりの無い独立した作品ですので、本作からのプレイで問題ありません。

推奨攻略順1はあるのか?

ありません。

選択肢すらありませんので、何も気にせずに読み進めていきましょう。

関連作品を教えてください!

記事執筆時点では特にありません。

関連作品が出るようであれば、編集して追記いたします。

その他、何か気になることやご質問などあればお気軽にコメントください!

総評

『虹彩都市』は、「ARの作り込まれた世界・いじらしい後輩の乙原瑠璃乃」などが魅力の全年齢対象ノベルゲームです。

長期間の発売延期の果てに発売された本作は、私にとって大きく満足できる作品ではありませんでしたが、フルARで彩られた独特のSF世界は一見の価値あるものでした。

特典なしのDL版であれば1,980円で買えるので、安価で手に取りやすいのは長所と言えますね。

虚構の中に潜む本物とは一体なんなのか。『虹彩都市』の唯一無二の世界をご堪能ください。

©VISUAL ARTS/Key

おすすめ度(詳細評価)

虹彩都市
万人向け(30%)凝ったSFの世界観は幅広い層にリーチできる(4/5)
プレイ時間(15%)15時間程度。ロープライスとしては少し長め(4/5)
令和の価値観(15%)ファンタジーなので該当なし(3/5)
システム(20%)快適で使いやすい(4.5/5)
私がおすすめしたいか(20%)悪くはないが、個人的には満足できなかった(3/5)
総合 3.5/5
©VISUAL ARTS/Key

評価基準についてはこちらの記事で解説

おまけ

発売記念イラスト

©VISUAL ARTS/Key

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Key作品レビュー

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