みなさんは「魔王」と聞くと何を思い浮かべますか?
- RPGのラスボス。世界の支配を企む強大な敵
- シューベルトが手掛けたクラシックの名曲
- 芋焼酎
一般的には①が多いかと思いますね。
後の2つが浮かんだ方はその道にお詳しい方だとお見受けしますw
『G線上の魔王』は主人公とヒロインが大犯罪を画策する魔王を追い詰めていく物語です。
「シナリオゲーの代表」といっても過言ではない本作、
『G線上の魔王』の魅力をネタバレなしでご紹介していきます。
命をかけた、純愛─―
タイトル情報 / 評価
タイトル | G線上の魔王 |
ブランド | あかべぇそふとつぅ |
公式ジャンル | 表記なし |
発売日 | 2008年5月29日 |
『G線上の魔王』公式サイト
修正パッチのDLページはこちら。
修正パッチの適用方法がわからない方はこちらの記事をご覧ください。
おすすめ度 | 4.5点/5点 (かなりおすすめ!) |
こんな方におすすめ! | ・アングラな裏社会の雰囲気が好きな方 ・手に汗握るサスペンスストーリーを楽しみたい方 ・クラシック音楽が好きな方 ・有名作品を押さえておきたい方 |
簡易評価 | 【魅力/長所】 ・とにかく引き込まれるシナリオ ・勇者と魔王の熱い頭脳戦 ・聴き惚れるクラシックの名曲アレンジ ・没入を高める各種演出 ・豊富な立ち絵 【欠点/短所】 ・シナリオの整合性には疑問が残る ・絵柄やシステム面に古さを感じる |
こちらは私が実際に持っているモノになります。
概要
『G線上の魔王』は、あかべぇそふとつぅ2から2008年に発売されたエロゲです。
略称は「G線」ですね。
主人公“浅井京介”とヒロインの“宇佐美ハル”が世紀の大犯罪の実行を企てる“魔王”の正体を探り、
それを阻止しようと奮闘する物語。
本作は手に汗握るサスペンスストーリー、
終盤の目を剥くような怒涛の展開が大きな見所ですね。
本作は「美少女ゲームアワード2008」において、
「大賞・シナリオ賞・グラフィック賞・ユーザー支持賞」を獲得する四冠を達成。
ユーザー評価は非常に高く、ネット上のコメント(X、エロゲー批評空間より抜粋)も、
勇者と魔王の頭脳戦が面白すぎる
シナリオゲーのお手本のような作品
人生で一番泣いた
と、称賛の声で溢れています。
なぜ「G線上の魔王」は高く評価されているのか?
その理由となる本作の魅力を3つ、以下に具体的に述べていきます。
魅力
引き込まれるシナリオ
『G線上の魔王』はシナリオがかなり面白いです。
水面下で大犯罪の計画を進めている“魔王”と、それを阻止しようと尽力する“勇者”こと宇佐美ハル。
頭がキレる二人の頭脳戦は非常に見応えがあります。
ライターのるーすぼーい氏が紡ぐテキストも力強く、
「読ませる文章とはこういうものか」と実感させられるレベルの高さ。
山場に入ると一段落着くまで読むのを止められなくなるほどであり、没入度の高さは随一です。
本作のメインといえる宇佐美ハルのルートはもう率直に言って最高でした。
特に強烈な余韻を残す怒涛のラストシーンがヤバいです。
私が本作を初見でプレイしたのは相当前になりますが、今でもラストシーンは鮮明に覚えているほど。
挿入歌「Close Your Eyes」が流れ出したときには、涙が止まらなくなりました……。
本作のラストは本当に素晴らしく、心に深く刻まれる名シーンとなっています。
聴き惚れる楽曲群
本作は音楽も素晴らしいです。
タイトル名から察した方もいるかもしれませんが、本作はクラシック音楽をメインBGMとしているので、クラシック好きの方にはそれだけで嬉しいポイントとなっています。
私のお気に入りは「雌雄」ですね。
山場を盛り上げてくれる熱いBGMで非常に良いです。
タイミングも神がかっており、ここぞというタイミングで流してくるのがニクイ。
あとは「ワルキューレの騎行」も好きですね。
曲自体が良いのはもちろんですが、作中のとある要素とリンクさせて効果的に使用しているのが上手いです。
地味に作曲者であるワーグナーの背景なども解説しているので、クラシックへの理解をより深めてくれるんですよ。
もちろん「G線上のアリア」「魔王」のアレンジも存在します。
本作をプレイするだけでクラシックの名曲を楽しめるのは非常に魅力的。
ぜひ実際に聴いて楽しんでほしいですね。
没入させる演出
本作は演出もなかなか計算されています。
読みやすく、物語に引き込む上手な演出だったと感じました。
具体的にはテキストの表示方法ですね。
画面全体にテキストを表示する「サウンドノベル方式」とオーソドックスな「テキストボックス方式」をマメに切り替えており、「今、誰の視点でどんなシーンなのか?」をわかりやすくしています。
主人公以外の視点や盛り上がるシーンではサウンドノベル方式
主人公視点ではテキストボックス方式
といった感じですね。
「画面全体にテキストを表示するのは好みではない」という方もいるかもしれませんが、
私はある種のメリハリが付いていて読みやすいなと感じました。
一般的には統一させるものだと思うんですが、あえて使い分けているのが斬新だなと。
あと立ち絵のパターンが3種類以上あるのも何気に良い点ですね。
メインヒロインのハルに至っては4種類あるので驚きました。
さすが優遇されていますね。
以上が本作の魅力でした。
- 引き込まれるシナリオ
- 上質なクラシックアレンジ
- 没入を高める演出
未プレイの方にはぜひプレイしてほしいおすすめのタイトルですね。
欠点
かなり評価の高い本作ではありますが、1つ欠点があります。
整合性が取れていない部分あり
本作は物語の整合性が少し怪しいです。
メインのハルルートとそれ以外のルートを比較して考えると、
ある事柄でどうにも説明のつかない事態が発生しているんですよね。
詳細はネタバレになるので述べることはできませんが、
本作をクリアして振り返ってみると「……あれ?」となってしまうこと請け合いです。
以上が本作の欠点でした。
ただ、G線上の魔王はメインのハルルートが凄まじい破壊力であり、
他の些細な欠点など全て吹き飛ばすほどです。
シナリオゲーを代表する作品といっても過言ではないので、
少しでも気になっている方はプレイしておくことをおすすめします。
ラストシーンはハンカチのご準備をお忘れなく……。
パッケージ版はWindows10(64bit)での動作を確認しております。
私のPC環境での確認ですので完全な動作を保証するものではありませんが、参考までに。
エッチシーン
本作のエッチシーンはあまり使えません。
シナリオがメインの作品なので、エッチシーンにはあまり期待しない方がいいですね。
お気に入りフェラシーン
なぜ、いきなりお気に入りのフェラシーンを紹介するのか。その理由は一つしかありません。
私はフェラが好きだからです!
なので、私のブログではこの項目は必ず設置されます。よろしくお願いします。
水羽の跪きフェラ
ツンツンしてた水羽がデレて奉仕してくれるのたまりませんね。
まあ正直このシーンは色々と危うい点もあるというか素直に楽しみづらい感じもあるのですが、
その辺りはあまり気にしないでおきましょう……w
Q&Aコーナー
『G線上の魔王』をプレイするにあたって、出てきそうなご質問にお答えします。
あかべぇそふとつぅの作品で、本作からプレイするのはアリ?
アリです。他作品との関連はありませんので、本作からのプレイでOKです。
推奨攻略順1とかある?
あります。
本作は1本のメインシナリオの道中で分岐する途中下車方式なので、前から順番に攻略するのが吉です。
具体的には「椿姫→花音→水羽→ハル」ですね。
上記の順番でプレイすることを推奨いたします。
続編や完全版は出てたりする?
完全版は出ていませんが、続編としてドラマCDが販売されています。
ただ、このドラマCDは2巻で事実上の打ち切り状態であり、3巻が出る見込みは今のところありません。
中途半端な状態でモヤモヤしてしまうのを避けたい方は、聴かない選択を取るのもありだと思います。
内容はとても良いだけに、完結していないのが惜しいです……。
また「BugBug2011年6月号の付録」にて、
「G線上の魔王 大番外編 『車輪の国の魔王』」というアペンドADVが収録されています。
内容としては『車輪の国、向日葵の少女』の登場人物である“南雲えり”がG線上の魔王の世界にやってくるお話。
15分ほどのミニノベルなのでサクっと読めますね。ファンの方は手に取ってみてはいかがでしょうか。
そして、なんと任天堂が発売したWii用ソフト『トウィンクル クイーン』に本作のキャラクターが出演しています。
「宇佐美ハル、浅井花音、時田ユキ」の3人が参戦しており、他の美少女ゲームキャラクターと格闘する様を拝むことができます(一応ストーリーモードも存在するので、G線キャラの会話もボイス付きで楽しめます)。
こちらも気になる方はぜひ手に取ってみてくださいませ。
Wii用ソフトなので、今からプレイするのはかなりハードルが高いかもですが……w
その他、何か気になることやご質問などあれば何でもお気軽にご相談下さい。
コメントお待ちしております。
※吹き出しアイコンはゆずそふと様の配布素材をご使用させていただきました。
総評
『G線上の魔王』は引き込まれるシナリオ、クラシックの名曲アレンジ、
没入感を高める演出が魅力のゲームです。
- アングラな裏社会の雰囲気が好きな方
- 手に汗握るサスペンスストーリーを楽しみたい方
- クラシック音楽が好きな方
- 有名作品を押さえておきたい方
上記の方におすすめですね。
『G線上の魔王』は2008年と古めの作品なので時代の違いなどの色々なギャップを感じますが、
シナリオの面白さは本物なので、気になっている方にはぜひプレイしてほしいです。
古いからという理由だけでプレイしないのはもったいないですので!
私もこのレビュー記事を書くために再プレイしましたが、
ぐいぐい引き込んでくるシナリオの魔力に抗えず、普通に楽しんで最後までプレイしてしまいました。
いつプレイしても面白いと感じさせてくれるのはさすがだなと。
「名作は色褪せない」とはよく言ったものですね。
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以下の記事は「エロゲ初心者の方」や、
「どのエロゲをプレイするか迷っている方」におすすめです。
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こちらもぜひチェックしてくださいませ!
コメント
コメント一覧 (4件)
雑誌付録のアペンドADVと、格ゲー『トウィンクル クイーン』にも何故かキャラが出演しているので、追記してほしいです。
https://www.suruga-ya.jp/product/detail/145031656
コメントありがとうございます。
ご提供いただいた情報をQ&Aコーナーに追記させていただきました。
リンク付きで情報提供していただき、ありがとうございます!
今後も当サイトをどうぞよろしくお願い致します(*^-^*)
『トウィンクル クイーン』は一応ストーリーモードがあり、G線キャラもボイス付きの会話があります。
コメントありがとうございます。
ご提供いただいた情報を追記して修正いたしました。
情報提供感謝です(*^^*)
今後もよろしければ、当サイトをよろしくお願い致します!