白昼夢―現実で起きているかのような空想や想像を夢のように映像として見る非現実的な体験のこと。
Googleより
青写真―図面などの複写に使う写真の一種。図形や文字が青地に白く出る。比喩的に、見取り図的な将来計画。
二つともあまり聞きなれない言葉ですよね。
『白昼夢の青写真』は非現実的な計画を実行に移そうとする研究者たちと、ひとりの少女にまつわる物語を描いています。
本作のキャッチコピー“世界と呼ばれた少女”は、一体何を意味しているのでしょうか。
『白昼夢の青写真』の魅力をネタバレなしでご紹介していきます。
これは、世界と呼ばれた一人の少女の物語。
「白昼夢の青写真」のネタバレあり感想はこちらのサイトに掲載しております。
白昼夢の青写真：タイトル情報/評価
| タイトル | 白昼夢の青写真 |
| ブランド | Laplacian |
| 公式ジャンル | SFADV |
| 発売日 | 2020年9月25日 |
白昼夢の青写真の公式サイトはこちら。
修正パッチのDLページはこちら。
修正パッチの適用方法がわからない方はこちらの記事をご覧ください。
| おすすめ度 | 4.5点/5点 （かなりおすすめ！） |
| こんな方におすすめ！ | ・SFや科学を扱ったモノが好みの方 ・オムニバス形式のノベルが好きな方 ・作品に独自性を求める方 ・有名作品を押さえておきたい方 |
| 簡易評価 | 【魅力/長所】 ・独創的なギミック ・CASEごとの徹底した作り込み ・質の高いシナリオ 【欠点/短所】 ・CASE-0には違和感が残る描写あり |
こちらは私が実際に持っているモノになります。
概要
「白昼夢の青写真」は、Laplacian2から2020年9月に発売されたエロゲです。
CASE1～3の3つのサブストーリーを展開し、
メインストーリーとなるCASE-0で全ての謎が明らかになる物語ですね。
白昼夢の青写真は「記憶と人格の関係性を描く」ことをテーマとしており、
ライターの緒乃ワサビ氏によると、コンセプトは「深く長く残る物語」とのこと。
（参考リンク：BugBugNews）
私としては、あまり聞きなれない言葉がくっついたタイトルがまず印象に残りましたね。
「どういう意味なんだろう？」と即座にググったのを覚えています。
そんな本作のネット上のコメント（X、エロゲー批評空間より抜粋）を見てみると、
世界観が全く異なる4つの物語が全て面白いのが凄すぎる
圧倒的な完成度
全部神代岬とかもう優勝
と、高評価であることがうかがえます。
なぜ「白昼夢の青写真」は高く評価されているのか？
その理由となる本作の魅力を3つ、以下に具体的に述べていきます。
魅力
独創的なギミック
白昼夢の青写真はギミックが素晴らしいです。
本作は3つのサブストーリー(CASE-1～CASE-3)を読み終えてから、メインストーリー（CASE-0）を追う流れとなっており、CASE-0でそれまでの伏線、謎が全て回収されるオムニバス形式の作品となっています。
CASE-0のシナリオを進めていくと、
各CASEにどのような意味を持たせていたのかが徐々に明らかになっていくわけですね。
以下にCASE-1～3の概要を具体的に紹介しておきますと、
CASE-1は2016年の日本の学園を舞台に、
45歳の非常勤講師である有島芳と、生徒である波多野凛の禁断の恋を。
CASE-2は16世紀のイングランドを舞台に、
作家のウィリアム・シェイクスピアと、貴族で女座長のオリヴィアが惹かれあう物語を。
CASE-3は2061年の近未来を舞台に、
写真家になりたいカンナと教育実習生のすももの、ひと夏の青春恋愛物語を描いていきます。
「時代・舞台・人物」のあらゆる要素がバラバラの3つのシナリオが、メインストーリーのCASE-0に全て集約されていきます。
私はプレイしているとき、
「ヒロインの白髪、赤眼、声が共通しているのはわかるけど、これが最後にどう繋がるんだ……？」
「時代も場所も全然違うし、さすがにこれをまとめるのは厳しくない？」
と半信半疑な気持ちで進めていたわけですが……いやー、もう見事にやられましたね。
まさに圧巻の構成でした。
我々エロゲーマーが大好きな“後半で全てを回収してくる作り”です。
プレイしていてめちゃ楽しかったですね。
CASEごとの徹底した作り込み
白昼夢の青写真はCASEごとの作り込みが凄まじいです。
本作のメインストーリーはCASE-0なんですが、
CASE-1～3がとてもおまけとは言えないレベルで作り込まれているんですよね。
具体的には「オープニング・エンディング・ユーザーインターフェース」が挙げられます。
これらはなんと、CASEごとに全て専用で用意されています。
EDがルートごとに違うというエロゲはたまに見かけますが、OPまで違うのは珍しいですよね。
UIと合わせて以下に載せておきますので、ぜひご覧ください。
CASE-1：OP『クラムボン』
CASE-2：OP『冷たい壁のむこうに』
CASE-3：OP『恋するキリギリス』
私はCASE-3のOP「恋するキリギリス」がお気に入りです。
ポップで軽快な曲調でありつつもどことなく寂しさを感じさせる、まさに青春って感じの曲で大好きです。
質の高いシナリオ
白昼夢の青写真はシナリオの質も高いです。
本作は先ほど述べたように4つの物語がありますが、「面白くないな」と感じるものはひとつもありませんでした。
むしろ全部面白いです。特にCASE-2は人気があって、好きな方も多い印象ですね。
本作は企画段階でこういった作りにすることは決まっていたようですが、
「シナリオのレベルを一定以上に保ちつつ、4種類用意する」というのは、生半可な覚悟ではできないことですよね。
それを見事にやってのけたLaplacianさんには、賛辞を送る他にないでしょう。
素晴らしい仕事をされていると思います。
以上3つが本作の魅力でした。
- ギミックに独自性がある
- CASEごとの作り込みが凄まじい
- シナリオの質も高い
未プレイの方にはぜひプレイしてほしいおすすめのタイトルですね。
欠点
かなり評価の高い本作ではありますが、1つ欠点があります。
CASE-0の細部の描写
白昼夢の青写真はCASE-0の描写に違和感を覚える箇所がそこそこあります。
具体的なことはネタバレになってしまうので言えないのですが、
普通に整合性が取れていなかったり、後々考えてみると「いや、あれおかしくない？」と感じたり色々ありますね。
全体としての完成度が高いのは間違いないですが、微に入り細を穿つような作品ではありません。
そこは少し惜しいところですね。
以上が本作の欠点でした。
ただ、総合的な完成度は極めて高いので、
「細かい部分は別に気にしないよ」という方であれば全然楽しめる作品だと思います。
白昼夢の青写真はネタバレを踏むと致命的なので、気になる方は早めにプレイしておくのがおすすめですよ。
エッチシーン
本作のエッチシーンはあまり使えません。
尺が短めでチュパ音もかなり控えめなので、実用的とは言い難いです。
塗りは肉感的で結構エロい方だと思うんですが、全然あそこに響かないんですよ……ｗ
エロ目的でのプレイは避けた方が良いですね。
おすすめフェラシーン
「なんでいきなりおすすめのフェラシーンを紹介されるんだ？」と思いましたか？
私はフェラが好きだからです！
なので、私のブログではこの項目は必ず設置されます。よろしくお願いします。
「CASE-1：凛の背徳感マシマシフェラ」
もうシンプルに最高ですね。
この上から見下ろす構図がたまんないんですよね。男心を最高に刺激してくれます。
有島先生と凛、二人の危うい関係性とエロ行為にシナジーが生まれて背徳感がすごいです。
黒のエロ下着を付けてその気にさせようとする。積極的な凛も素晴らしいですね。
Q&Aコーナー
白昼夢の青写真をプレイするにあたって、出てきそうなご質問にお答えします。
Laplacianの作品で、本作からプレイするのはアリ？
アリです。
『白昼夢の青写真』は単体で独立した作品ですので、本作からのプレイで問題はありません。
ただ、過去作を彷彿とさせるキャラの掛け合いがあったり世界観の設定が共有されていたりするので、過去作をプレイしておくとより楽しめます。
特にCASE-3の世界観は過去作『未来ラジオと人工鳩』の特異な設定がそのまま共有されており、
未プレイだと少し理解しづらいです。
私は『未来ラジオと人工鳩』は未プレイでしたので、ふわっとした理解で読み進めていましたｗ
余裕があれば、そちらはプレイしておいてもいいかもしれませんね。
推奨攻略順1とかある？
ありません。
本作は「CASE1～3を好きな順番でプレイした後にCASE-0」という構造になっています。
CASE-1～3は読みたいものからプレイでOK。
攻略順などは特に気にせずプレイしていきましょう。
完全版や続編は出てたりする？
まずは完全版について解説します。
全年齢版にはなりますが、Steamと任天堂Switchで18禁版をリファインしたものがリリースされています。
全年齢版はCGやシナリオなどが追加されていますが、
「凛の年齢及び衣装の変更、エッチシーンの削除」など、18禁版から大きく変化している要素もあります。
全年齢版が上位互換と言えるわけではありません。
本作はエッチシーンに力が入っている作品ではないので基本的に全年齢版がおすすめと言えますが、
上記のような変更点が気になる方は18禁版が良いと思います。
個人的に全年齢版の凛の衣装は違和感が強かったので、そこは18禁版の方が優れていたかなと。
全年齢版の明確な強みはCGが大幅に追加されている点ですね（差分抜きで28枚追加されています）。
詳しい仕様や変更点は公式サイトで説明されているので、気になる方はそちらもぜひご覧ください。
続編に関しては以下のビジュアル朗読劇が公開されました。
『白昼夢の青写真』の正統続編がビジュアル朗読劇になります。
— ラプラシアン公式 (@laplacian_info) May 19, 2023
『白昼夢の青写真
ＣＡＳＥ－＿
誰が為のＩＨＡＴＯＶ』
ミニライブも開催予定。
制作はラプラシアン、主催はポニーキャニオンさんです。
📢チケットのお申し込みhttps://t.co/Xvl9FtQMOI
🌐公式サイトhttps://t.co/S9RnZaOcmS pic.twitter.com/5LZSji8Wqh
※イベントはすでに終了しています。
こういうものがあったとだけお伝えしておきますね。
ちなみに私は参加していないので、詳細はよくわからないです。
プレイしたのが2023年8月なので、もう終わってたんですよねｗ
その他、何か気になることやご質問などあれば何でもお気軽にご相談下さい。
コメントお待ちしております。
※吹き出しアイコンはLaplacian様の配布素材をご使用させていただきました。
白昼夢の青写真：総評
「白昼夢の青写真」は独創的なギミックや、
4つの異なる物語の深い作り込みが魅力のエロゲです。
- SFや科学を扱ったモノが好みの方
- オムニバス形式のノベルが好きな方
- 作品に独自性を求める方
- 有名作品を押さえておきたい方
上記の方におすすめしたいエロゲですね。
白昼夢の青写真は2020年に発売されたエロゲの中でも屈指の良作と言えるでしょう。
その年の9月は本作と同時に、
「ハミダシクリエイティブ」「さくらの雲＊スカアレットの恋」が発売されるという恐ろしい月でしたが、後の2作に全く引けを取らないデキでしたね。非常に完成度が高かったです。
海斗と世凪の物語を、みなさんもぜひその目で見届けてみてください。
商品リンク
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